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ひたすら脳みそアウトプット。ふろむ熊本

投資とミライ。-Investment&Future-

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ITの発展によってさまざまなものが影響を受けざるを得なくなっているが、投資もまたその様相を変えつつあるのではないだろうか。

一般的に”投資”というと、株式や不動産など”お金儲け”もしくは”マネーゲーム”の印象が強い。もちろん現代における投資の定義は、そのほとんどが経済活動の範疇であることが多い。

 

一言で言うと、投資とは将来の資本の増加を目的として現時点で資本を投入することである。違う言い方をすると、将来の成長に期待し、リスクをとって、資本を投入し、将来的に増えた資本を回収するという行為だ。

 

 

もちろん資本主義の発展において、株式などの投資は非常に重要な役割を果たしてきた。投資の歴史は古く、世界的には紀元前にまで遡る。現代ではジョージ・ソロスウォーレン・バフェットジム・ロジャーズが世界三大投資家として有名だ。(全員アメリカ人)
日本人でも最近は与沢翼デイトレードで莫大な富を得たことが世間を賑わせていた。リスクを取る代わりに大きなリターンを狙う投資は、まさにハイリスクハイリターンであるがゆえ、簡単な話でもない。株式投資には、世界経済情勢や市場勘、先見の明などが必要だ。世の中には、投資詐欺なんて話も腐るほどある。日本における投資のイメージは、ネガティブなものが多く、一部のブルジョア(資産家)がやることだと思われているのではないだろうか。

 

しかし、時代はものすごいスピードで変化しており、将来の不透明感は拭えないが、そんな”投資”について考えたいと思う。

 

 

\まずはこちらのニュース記事をどうぞ/

www.soccer-king.jp

 

jp.techcrunch.com

 

上記2つのニュースの共通点は、世界的著名人が投資、出資先としてスタートアップやベンチャー企業を選び、投資を実行したという点。本田圭佑は日本では説明不要だと思うが、ビヨンセは受賞歴多数のアメリカのトップアーティストである。彼女はデスティニーズチャイルドの初代メンバーで、自分の才能を余すことなく活用している。そんな2人が既存の大企業の株式を購入していたなら、財をなした著名人が単に資産運用の一環として行ったことだと考えられていただろう。つまりここで重要なのは、なぜ2人はスタートアップやベンチャー企業を投資先として選択したのかということになる。この2人程の資産があれば、リスクをとらずとも資産を増やす手段はいくらでもあるだろう。真意は本人にしかわからないと思うが、彼らが行った”投資”は、自分のためではなく、”ちょっと未来の世界”のための投資ではないだろうか。つまり、リターンを受け取るのは自分ではなく、未来の世界ではないか。一般的にスタートアップへの投資は通常の株式・不動産投資に比べ、社会に対するコミット率が高い。

しかし残念ながら、日本国内では未だにこれらの単語を聞いてピンとくる人が少ないのが現状だろう。これまでの日本は国際的にも起業・開業率が低く、未だに”企業”が圧倒的に力を握っている。自分で会社を興すなんて、非合理的だし、自分にはカンケーないという人が圧倒的に多いのが実情だろう。
【参考】中小企業庁|中小企業・小規模事業者が担う我が国の未来 

 

日本の起業率が上がらない課題には様々な構造的問題があり、最適なソリューションがないため、政府も行政も苦戦しているように感じる。なぜならアメリカ等の諸外国と日本とでは法律、歴史、環境すべてにおいて”起業”を取り巻く環境が全く違う。

極論を言えば、『”世界の人々に影響を与えるアイデアや技術力”、”社会課題を解決するためのソリューション”を提示・実行できる起業家』と『”世界や社会を変えたい”という思いと資産はあるが、自分の代わりに起業家に実行して欲しいという投資家』が出会えってしまえば起業は増えるはずだが、日本の場合だと”投資家”の絶対数が圧倒的に少ない。しかしITの進歩によって、情報は格段にとりやすくなり、人と人はつながりやすくなった。幸い、首都圏を中心にこういったベンチャーに対する投資の数は増えてきている。成長が見込めるスタートアップ起業家と、彼らを応援するキャピタリストが増えれば、日本の起業は増える。起業は単なるブームではなく、日本経済を復活させる唯一の突破口ではないだろうか。民間、行政が連携しながら、日本の起業が底上げされていき、社会課題解決だけでなく、雇用や経済を牽引していくことに期待している。

今回の2人の行動は、そんな日本にも少なからず良い影響を与えてくれると信じたい。希望的観測だが、今後国内でもファンドや個人投資家、起業家が増えるだろう。(日本においてこれらを増やすことなく、経済成長:GDPが継続的に上がる有効打を知っている人は是非教えて欲しい。)

 

そして最後に、著名人の新しい動きとしてこちらにも言及する。

camp-fire.jp

 

お笑い芸人で炎上芸人としても名高い、キングコング西野亮廣が個人の個展の開催資金をクラウドファンディングを使って、募集した。結果的には、180万円の目標に対し、2600万以上のファンディングを獲得。著名人とクラウドファンディングの実例はこれまでにも多々存在したが、SNSを活用した情報拡散と今回のプロジェクトの親和性の高さが、こういった社会現象を引き起こしたのではないだろうか。

今後国内でも、こういった既存の枠組みからは少し外れた、”個人”による”社会”アプローチ的動きが増えてくるだろう。もちろん重要なことは、個人としての社会に対する挑戦を透明性の高い状態で継続していくことかと思う。それが”一発屋”を避けるためのひとつの解ではないだろうか。

 

いずれにせよ、今後”投資”も私たちの身近なものになってくるだろうし、”将来への投資”こそ、将来に直結する最善の策になるのではないだろうか。